手記

楠木亭西風が書いている。

オーストラリア

今年の年末も、父と伯父夫婦と一緒にオーストラリアで過ごした。メルボルンで9泊、田舎で1泊、シドニーで4泊。バカンスをまとめた文に価値があるわけがない。
 
家族と合流するまでは、一泊1,500円くらいのホステルに泊まった。ラグジュアリーな旅行も好きだけど、LCCと安宿の安旅行だってできるし好きだ。めんどくさくて3日間風呂に入らなくても大丈夫だったので、安旅行レベルがまた上がった。
 
思いがけず大学の後輩と会った。語学留学でメルボルンに来ていたそうで、カフェで2時間くらい話し込んでしまった。もともとそこまで親しくない人ても、旅先で会うとなんとなく親しくなる。
 
クリケットを2試合も見た。
僕はクリケットが好きだ。オーストラリアでテレビをつけると、いつでもクリケットをやっている。ホテルのベッドに寝そべってクリケットを見て、しばらくするとうとうと寝てしまい、起きてもまだ同じ打者が打っていたりする。21世紀とは思えないレイジーな感じが僕も父も好きだ。
 
(説明的な文章を書く練習として以下にクリケットのルールを書いたけど、下手なので分かりづらくなってしまっている。動画で見た方が分かりやすい。https://youtu.be/yKnmqtools4
クリケットは野球の原型となったスポーツだ。1チーム12人(11人+補欠)で、守りが投げ、攻めが打つ。守りは投手がウィケットという3本のバーにめがけてボールを投げる。攻めは打者がそのボールをバットで打ち、ボールが転がっている間に塁間を走って得点する。投球がウィケットに当たるとウィケット(アウト)で打者が交代し、10ウィケットで1回の攻めが終わる。これを1往復なり2往復なり行い、合計点の多かったチームが勝つ。
投手がボールを投げ、打者がそれを打つという点は野球と同じだけど、クリケットには塁が二つしかないため、野球みたいにピンチとかチャンスとか、緊迫した場面が存在しない。投手が投げ、打者が打つ、というのを延々と繰り返す。
クリケットのルールは球数制限によって3通りに分かれ、クラシック、ワンデイ、Twenty20という。僕が観戦した豪英戦はクラシックで、球数制限なし、攻めと守りを2回ずつ行う。1試合するだけで4~5日もかかり、それでも終わらず引き分けにすることが多い。

  

我が家の年末旅行にしては珍しく、たくさん観光をした。野生のペンギンの行進とか、大変美しい崖とかを見た。オーストラリアは広いので、それぞれの観光地まで車で片道3時間くらいかかった。僕は助手席に座っているだけだけど、それでも疲れる。移動にばかり時間がかかり実際に観光をしている時間はわずかだけど、思い出になる。ただやっぱり疲れるから、観光は少しで良い。プールサイドで寝ていた方が幸せになれる。
 
オーストラリアは物価が異常に高かった。朝食にアボカドトーストとコーヒーを食べるとそれだけで2,500円もする。住めない。
 
今回も美味しいものをたくさん食べた。家族旅行だと自分で払うわけではないので、高いものも遠慮なく食べられて幸せだった。人に金で食う飯はうまいし、人の金で飲む酒もうまい。
ワイナリーをたくさん巡れて良かった。シャンドンとデボートリという2箇所に行った。ワイナリーに併設のレストランで、ワインとそれに合う食事をした。たくさん良いワインを飲んだので、高級なワインの味が少し分かった気がする。ボトルを何本かお土産に買ったので、日本で好きな人たちと飲むのが楽しみ。
昔オーストラリア留学していた友達がレコメンドしてくれたレストランも、どれもとても美味しかった。お礼にワインをあげようと思っている。
 
最終日に僕と父で話した結論として、結局バカンスは手近な南国のちょっと良いホテルに泊まってダラダラするのが一番良い。来年はまたマレーシアになりそう。でも来年僕はサラリーマンになっているので、悲しいけれどおそらく参加できない。