手記

楠木亭西風が書いている。

インド旅行まとめ

フランス旅行を終えて友人と別れたあと、僕は別の友人2人との卒業旅行のためにデリーに向かった。6日間でデリー、バラナシ、アグラ、ジャイプールを巡る強行軍だ(結果から言うとデリーとバラナシにしか行かなかった)

 

 

デリーの空港を出た瞬間に圧倒された。まず空気が汚い。僕は20年ほど前にクアラルンプールに住んでいたが、それよりもはるかに汚い。噂によると、デリーで暮らしているだけで肺は毎日煙草を50本吸っているに相当するダメージを受けるらしい。そして交通ルールを誰も守らない。信号は守られず、2車線に車が3台並び、平気で逆走している。マリオカートでもインド人より丁寧に運転している。

だからインドは事故が多い。インドでは車に轢かれても誰も助けに来ないから、そのまま路上で野垂れ死ぬらしい。実際に僕も、その辺の道端で頭から血を流して死んでいるおじさんを見た。インドでは自分の命は自分で守らなければならない。そんなわけで、自分には経験の無い、全く新しい国に来たということを痛感させられた。

 

 

デリーでもバラナシでも毎晩、一泊500円くらいの日本人宿に泊まった。日本人宿は初めてだったし、海外に出ているのに日本人ばかりとつるむのも好まないが、宿に帰れば日本人がいるという安心感がインドでは必要だった。

日本人宿というのは変な場所だ。遠く海外までやって来たのに、日本人だけで仲良くしている。安宿なので自然と変なヤツが集まる。1ヶ月以上ダラダラと籠って旅行者にアフィリエイトを説いている、顔面だけ真っ黒に焼けた兄さん。「変な国でそこの国籍ではない男性とセックスをする」ことが趣味のビッチ(ロッコで韓国人とセックスして以来ハマっているらしい)50歳過ぎにもなってろくに金を持っていないけど若者に偉そうにする老害アフィリエイトガン黒兄さんとは将棋を指した。急戦石田流の出来損ないを指してくるのでまともに受けて勝ったら、こいつはデキる、と一目置かれ、礼としてタロットがいかに「呪い」を持つ悪魔の占いであるかを教えてくれた。

 

 

6泊の旅行中、基本的に僕ら3人ともずっと体調は悪かった。初日の晩の時点で僕以外の2人が腹を壊した。翌日には僕も腹を壊した。

原因は屋台のカレーを食べたことらしい。慣れた旅人でも屋台メシは汚すぎて食べない人が多いようなので、僕らは迂闊なことをしてしまった。結局皆最後まで治らず、一人は病院で点滴を打つ事態にまでなった。

 

 

もう一生インドには行かない。